接待は、接待をしているときにはずっと気を使い続けるものですが、接待をするそのときだけ頑張ればいいというものではないと思います。
いつか接待するお客さんの顔を思い浮かべながら接待に向いてそうなお店の情報をストックしていくのもひとつの準備です。
でも、お客さんの顔を思い浮かべながら接待に使うお店の候補を探すのは、文字通り顔を思い浮かべるだけではうまくできません。
普段からお客さんを知ろうという努力を続けておく必要があります。
お客さんがどんなことを考えている人なのか、食に対して興味がある人なのか、好きな食べ物やお酒、苦手な食材は何なのか。
お酒を飲んでいるときにたくさん食べる人なのか、アテさえあれば足りる人なのか。
接待の帰りに使う電車の路線はどれが便利なのかや、接待に来てもらうときに他に声をかけて欲しいと思っている同僚や部下は誰なのか。
タバコは吸うのか、吸うのであれば普通のタバコなのか電子タバコなのか。
食材に対するアレルギーがないのかというのはお客さんの健康を守るためにも絶対に知っておく必要があります。
そのような嗜好や人数などを踏まえて、お客さんの顔を思い浮かべながら接待に使うお店を選ぶのです。
接待が終わってお客さんを見送っても、まだ終わりではありません。
むしろ次の接待に向けた準備が始まります。
まず、可能であれば接待に使ったお店に戻って、できればもう1〜2品おつまみや料理を頼み、さらにドリンクも頼みましょう。
ドリンクは、接待中においしかったお酒でも構わないですし、もうお酒はいらないということであればソフトドリンクやコーヒーなどでも構いません。
ただし、たくさんオーダーすることが目的ではありません。
接待する場と、料理やドリンク、そして接客で接待をサポートしてくれたお店の方にお礼の気持ちを伝えることこそが目的です。
おいしいと思った料理やドリンク、接客で助かった場面などについてお店に伝えるのも忘れずに。
今後もお世話になろうと思っているお店ならなおさらお礼の気持ちと何が良かったかを伝えるのは大事です。
領収書は切らない方が、よりお礼の気持ちが伝わると思います。
ラストオーダーの時間まで接待で使わせてもらったのであれば、近いうちに日を改めてお店に行くと良いでしょう。
そのときに飲食できれば、それに越したことはないですし、それができないならちょっとした手土産を持っていくのもアリです。
いずれにせよ、接待がうまくいくかどうかというのは自分の努力だけではコントロールしきれません。
お店が接待に適切な食事、お酒、接客や環境などを提供してくれることが必須なのです。
そいう意味で、接待で使って良かったお店は、接待する立場の人からすると大事な協力者であり財産でもあります。
だからこそ、適切に感謝を伝え、次回以降も円滑に利用できるようにする必要があるのです。
そこまでやってもまだ終わりではありません。
接待の翌営業日にお客さんへのお礼メールは忘れずに送りましょう。
お客さんと関係を構築しているときには、基本的にお礼メールは必須です。
お客さんと関係が構築できていて、定期的に開催しているような接待であればお礼メールを出すかどうかの判断が必要になってきます。
接待でお客さんとの距離が近づいたり、近いことを再確認しているにも関わらず、翌日お礼メールを出すことによって逆に距離を感じさせてしまうようであれば出さない方が賢明です。
それだとあまりにも失礼だという気持ちがあるのであれば、お礼とまた行きましょうという気持ちをさっと伝えるために電話しましょう。